ソニーが開発したロボット・プログラミング学習キット「KOOV(クーブ)」は、子どもたちの創造力や論理的思考を育む人気教材です。
でも、いざ購入しようとすると「エントリー?ベーシック2?どれがいいの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、KOOVの4種類のキットの特徴・対象年齢・部品の内容・作れるモデル数の違いを徹底比較し、年齢や目的に合った選び方を紹介します。
KOOVシリーズの基本情報と特徴
KOOVのキットは全4種類あります。
価格・内容物の違い
価格や内容品を比較すると、次のようになります。
違いは、価格、ブロック数、センサー類の有無と数です。
【エントリー】<【ベーシック2】<【スターター】<【アドバンス】
作成できるモデルの違い
あらかじめ用意されているモデルは、次の通りです。
用意されているモデルの特徴をキット毎にまとめると、次のようになります。
- プログラム(電子パーツ)無しの、ブロックのみで作成できるモデルのみ
※エントリーキットにはDCモーターが含まれますが、作例としては上記のみです。
エントリーキットに加え、
- センサー(赤外線フォトリフレクタ)・ブザー・LED・DCモーターを使用
- 比較的、小規模なモデル
- プログラミングが必要
ベーシックキット2に加え、
- サーボモーターを使うもの
(プレゼントボックスやヘリコプター等) - 規模の大きいもの
(ベーシックキット2ではブロック数が足りないため)
スターターキットに加え、
- プッシュスイッチを使うもの
(リフトカー等) - 加速度センサーを使うもの
(マラカス等) - サーボモーターを複数使うもの
(カバ等)
【まとめ】キット毎の違い
ここまで説明した、キット毎の違いを以下にまとめます。
キット | 入力 (センサー) | 出力 | モデルの規模 | 自律的な動作 | モデルの特徴 |
---|---|---|---|---|---|
エントリー | ×(なし) | 1種類 | 小 | × | ボタン操作で動くモデル。 ブロックのみの組み立てが基本。 |
ベーシック2 | 1種類 | 3種類 | 小 | ○ | 入力値を使って制御するプログラミングが可能。 モデルの規模は小さい。 |
スターター | 1種類 | 4種類 | 中 | ○ | サーボモーターを使った高精度な制御が可能。 モデルの規模は中程度。 |
アドバンス | 3種類 | 4種類 | 大 | ◎ | 複数の入力による複雑な判断が可能。 モデルの規模は大きい。 |
選び方のポイント【拡張の可能性も考慮して】
KOOVには4つのキットがありますが、「どれがベストなのか」は、お子さまの年齢・経験・興味の深さによって異なります。
また、KOOVは後からパーツを買い足すことで、上位モデル相当の構成に拡張することも可能です。
以下の選び方の目安とともに、将来的な拡張も視野に入れて選ぶのがおすすめです。
ポイント1.学びたい内容で選ぶ
①ロボットを作ることを楽しみたい(プログラミングは重視しない)
- シンプルなブロックと少量の電子パーツで構成され、自由に形を作って動きを楽しむ構成。
- 子どものモノづくりや想像力を育てたい場合に最適。
- プログラミング要素は最小限でOKというご家庭向け。
②プログラミングの基本をやさしく体験したい
- 入力(センサー)と出力(動き・音)を組み合わせた基礎的な制御を学びたい場合に。
- センサーを使った反応型のプログラミングを、低学年から無理なく学べる構成。
③プログラミングでロボットを細かくコントロールしてみたい
- ベーシックキット2の機能に加えて、サーボモーター・光センサーを搭載。
- サーボモーターを使って、「角度を指定して動かす」ような精密な動作制御が可能。
- ロボットアームの様な動作を実現でき、構造と動きの関係をより深く学べる。
④プログラミングで高精度な制御に挑戦したい
- スターターキットの機能に加えて、加速度センサー・プッシュスイッチを搭載。
- 振動や「押された」という物理情報をもとに、複雑で高度なプログラミングが可能。
- ロボットが環境を“判断”して動くような、自律型ロボット開発の第一歩に。
ポイント2.対象年齢に合わせて選ぶ
学びの内容に特にこだわりが無いようであれば、対象年齢を基準に選べば良いでしょう。
ただし、体感としては、小学校低学年以下の場合は電子パーツの配線破損の危険性があります。
子供一人に任せるのであれば、エントリーキットに絞っても良いかもしれません。
ポイント3.予算に応じて選ぶ
予算に制限がある方向けの選び方です。
ポイント4.追加パーツ購入を考慮して選ぶ

キットの違いは分かったけれど、どれを買えばいいか決めきれない…
そんな方には、まずは低ランクのキットから始めて、あとから必要に応じてパーツを追加購入していくという方法もおすすめです。
KOOVは拡張性が高く、差分パーツセットを購入することで、下位キットを上位キット相当にアップグレードできます。

追加購入を重ねた場合の合計金額は、最初からアドバンスキットを購入する場合と大きく変わらない価格帯に収まるのが大きなメリットです。
以下に、差分パーツを追加購入した場合の価格の比較をまとめます。
購入キット | キット価格 | 差分パーツ① 価格 | 合計価格 |
---|---|---|---|
エントリー | ¥14,800 | ¥11,800 | ¥26,600 |
ベーシック2 | ¥24,800 | - | ¥24,800 |
購入キット | キット価格 | 差分パーツ① 価格 | 差分パーツ② 価格 | 合計価格 |
---|---|---|---|---|
エントリー | ¥14,800 | ¥11,800 | ¥14,500 | ¥41,100 |
ベーシック2 | ¥24,800 | - | ¥14,500 | ¥39,300 |
スターター | ¥40,568 | - | - | ¥40,568 |
購入キット | キット価格 | 差分パーツ① 価格 | 差分パーツ② 価格 | 差分パーツ③ 価格 | 差分パーツ④ 価格 | 差分パーツ⑤ 価格 | 合計価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
エントリー | ¥14,800 | ¥11,800 | ¥14,500 | - | - | ¥24,068 | ¥65,168 |
エントリー | ¥14,800 | ¥11,800 | - | - | ¥41,800 | - | ¥68,400 |
ベーシック2 | ¥24,800 | - | ¥14,500 | - | - | ¥24,068 | ¥63,368 |
ベーシック2 | ¥24,800 | - | - | - | ¥41,800 | - | ¥66,600 |
スターター | ¥40,568 | - | - | - | - | ¥24,068 | ¥64,636 |
アドバンス | ¥64,800 | - | - | - | - | - | ¥64,800 |
選び方まとめ
KOOVには、エントリー・ベーシック2・スターター・アドバンスと、4種類のキットがありますが、どれを選ぶかはお子さまの年齢、学びたい内容、予算、そして今後の成長をどう支えたいかによって変わってきます。
ぜひ、お子さまの「今」にぴったりのキットを選んで、楽しい学びをはじめてみてください。
ロボットを作ることを楽しみたい
プログラミングの基本をやさしく体験したい
プログラミングでロボットを細かくコントロールしてみたい
プログラミングで高精度な制御に挑戦したい