KOOVの魅力は、ブロックで自由に形をつくるだけでなく、センサーやモーターと連動したロボットプログラミングを体験できる点にあります。
その中でも「パトカー」は、見た目の楽しさと制御の学びを兼ね備えた、動き・音・光が連動する作例です。
今回はこの「パトカー」を題材に、遊び方・しくみ・プログラム解説・カスタムのヒントまでを詳しくご紹介します!
作例「パトカー」とは?

「パトカー」は、前進・後退・回転などの走行動作に加え、サイレン音とLEDの点滅が組み合わさったKOOVの人気作例です。
DCモーターで走り、スピーカーでサイレンを鳴らし、LEDを点滅させることで、本物のパトカーさながらの演出が再現されています。
見た目の再現度が高く、ロールプレイやストーリー遊びにも発展させやすいのが特徴です。
作成可能キット
パトカーはベーシックキット2以上で作成可能です。
キット | 作成可否 |
---|---|
エントリーキット | × |
ベーシックキット2 | ● |
スターターキット | ● |
アドバンスキット | ● |
※赤外線フォトリフレクタとDCモーターで作成可能
「パトカー」の遊び方
- プログラムをインストールすると、自動で走行を開始
- 前進しながら赤色LEDが点滅し、連動してサイレン音が鳴る
- 正面に障害物を検出すると、後退して方向転換をしたのち、再び前進する
サイレン音と赤色LEDの点滅がとてもリアルです。
色んな所に障害物を置いて、回避して楽しんだりと、創造力が広がる遊び方がたくさんできます。
入力と出力の仕組み

入力要素 | 内容 |
---|---|
赤外線フォトリフレクタ | 正面の障害物を検出する |
出力要素 | 内容 |
---|---|
LED | 走行中にLEDを点灯させる |
ブザー | サイレンを鳴らす |
DCモーター | 左右のタイヤを制御する |
車体の正面に赤外線フォトリフレクタがあり、障害物の検出を行います。

障害物を検出すると、DCモーターを制御して、後退・方向展開をさせるという仕組みです。
プログラム解説
パトカーのプログラムは、以下のような流れで構成されています。

このプログラムは、次の3つのフェーズで構成されます。
- 『タイヤ速度の初期設定』フェーズ
- 『通常走行(前進する)』フェーズ
- 『異常検知(後退 → 左回転)』フェーズ
フローチャートはそれぞれのフェーズに合わせて色分けしています。
『障害物の検出』は「赤外線フォトリフレクタの値 < 15」で判定しています。

赤外線フォトリフレクタの検出値が15以上であれば、『障害物が近い』と判断します。
赤外線フォトリフレクタの値 | 意味 |
---|---|
< 15 | 障害物はないと判断 |
≧ 15 | 障害物を検出 |
ここを変えるともっと楽しい!カスタムのヒント
「パトカー」はプログラムをちょっと変えるだけで、自分だけのオリジナル車両に進化します。
LEDの点滅スピードを変える
速くすれば緊急度アップ、遅くすれば落ち着いた印象になります。
具体的な変更箇所は、関数『effect』。
『○びょうまつ』の数字を0.2から任意の数字に変えることで対応できます。

サイレンの音やリズムを変更する
サイレン音を短く刻んだり、メロディ風に変えることで、楽しい演出になります。
変更箇所は、先ほどと同様、関数『effect』。
ブザーの音階を変えてみたり、新たなメロディーを作ってみてください。
方向転換の仕方を変更する
後退・方向転換の仕方を変更することで、違った動きを楽しめます。
変更箇所は『もし~でなければ~』ブロックの「でなければ~」で囲まれた箇所。
上の赤枠が後退処理、下の赤枠が左回転処理です。
モーターの回転スピードや、回転時間、左右タイヤの制御を変更したりして、様々な動作を楽しんでみてください!

まとめ:動きと演出の融合で楽しみながら学べる!
「パトカー」は、KOOVの作例の中でも特に子どもに人気が高く、動き・光・音の組み合わせで飽きずに遊べる作例です。
その一方で、複数のパーツを同時に制御するというプログラミングの基礎・応用が自然と身につく点も見逃せません。
見た目の面白さだけで終わらず、「どう動いているのか」「どこを変えればもっと楽しくなるか」を考えることが、プログラミング学習への第一歩になります。
ぜひ、楽しく試行錯誤しながらオリジナルのパトカーを完成させてください!
ロボットを作ることを楽しみたい
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